朝刊に、開幕から1ヶ月のプロ野球観客数で阪神が巨人を上回って首位とある。「今季から観客数の水増しをやめ、実数発表が始まったことで、本拠球場の収容力の差が浮き彫りになった」。東京ドームの55000人が嘘だというのは、もう何年も前に問題になっていたはずなのに、昨年まで臆面もなく続けていたとはねー。
家人と出かける。清洲橋通りのツツジが純白できれい。
新宿武蔵野館2で『海を飛ぶ夢』(Mar Adentro)。
人間は一人で生きているわけではないから、自分の「死」についても、自分だけが納得できればいいというものではないのだ、ということを教えてくれる。
尊厳死(自殺)がテーマであるから、私のようなものがコメントする映画ではないのだが(それこそ主人公の義姉に「やかましい」と言われてしまいそう)、登場人物に対する目配りの行き届いた素晴らしい映画だった。主人公ラモンの父、兄、義姉、甥、そして人権団体の支援者夫婦と弁護士夫婦に近所のファン?まで。ラモンはある意味では恵まれてさえいる。そのことも死を選択する一つの理由なのだが。
恋の結果は、相手の意志が説明不足のままになってしまうが、これはラモンの置かれている状況そのものなのだ。ラモンにとっては結果だけを受け入れるしかないのだから。(※5/3に関連メモあり)
食事のあとは別行動。紀伊國屋書店でバーゲン本2冊購入。
新宿東急で『インファナル・アフェアIII 終極無間』(無間道III)。
期待の完結編だったが、1、2作に比べると見劣りがする。
まず、すでに死んだヤン(トニー・レオン)を引っ張り出すためか、時間軸がやたら交錯するのだが、これはやはりわかりづらい。
次は、3作目の主役ともいえるラウ(アンディ・ラウ)の心情の変化に立ち入れなかったことだろうか。ケリー・チャン演ずる精神科医を配してラウとヤンが同じ悩みを抱えていたかのような描写も出てくるが、精神科医とヤンの恋に重点が置かれてしまっていた。
だからラストのラウの行動は、滑稽ですらある。これが滑稽な悲しみになっていたなら、偉大な3部作になったのだが……。

夜、I井さんから電話。5/1の集まりのことは知らないと言う。そのことだけの用だったのに、長話に。咳込んでるのに許してくれなかった。酔っぱらいはねー。私は酒のつまみか。昔話にドッキリも。
中島義道『私の嫌いな10の言葉』読了。 |