仕事の用をすませ、地下鉄で東池袋、古本屋、食事。
テアトルダイヤで『スクールオブロック』。
メチャクチャ面白い。わたしゃジジイだから(という理由はヘンか)ロックはそれほど好きではないが、映画は痛快ですらあった。主演のジャック・ブラックは演技なのか、地なのか。印象が強烈すぎて、もう他の役は考えられないくらい。
でもね、私は彼を追い出そうとした彼の親友のガールフレンドに同情するけどね。
プログラムが売り切れだって。土曜日なのに、もったいな〜い。去年、ミラノ座で『英雄 HERO』を見た時も売り切れだったことがあったが、これって内部的には大問題なんだろうな。どんな手違いがあったのか、気になってしまう。こんなもの、まさか予測して仕入れるのではないだろうし。
目白、高田馬場と歩き回る。途中で喉が痛くなってくる。風邪? 食事して帰る。
昨日遅くにスペインにいる長女からメールがきていた。ほとんどが『スパニッシュ・アパートメント』に関連したことなので、拝借して日記を手抜きしてしまおう。転載許諾依頼(正しい日本語?)メールを書かなきゃな。
(以下、娘からのメール)
私もこの映画観たよ。でも多分おととしとかだったと思うんだけど...。あれは小さな映画だったけど結構ヒットしたし外国人の友達はみんな観てたね。スペイン語のタイトルは「Una
Casa de Locos」。英語にすると「A House of Crazy People」でしょうかね。
当時はバルセロナに住んではいなかったけど、やっぱり主人公とそのアパートの住人みたいにエラスムスっていう交換留学/奨学金制度(結構簡単。日本の奨学金制度とは全然違う)で留学してる友達一杯いたし、私も生徒だったからそうだなーって。授業でカタラン語しか使わないって言うのは全部の授業がそうではないけど本当です。
バルセロナの町も旧市街はあんな感じ。特に主人公が住んでるところとかアパート探すところとか。アパート探しが大変だって言うのもうそじゃない。
同居人の国籍が全部違うのも当たり前だしね。まさにEUの映画って感じだよね。というより若者はただでさえ陸続き、飛行機乗ればどこでもひとっとびのヨーロッパに住んでるからああやって他の国の人と暮らす、勉強する、遊ぶとかは普通の感覚だよね、日本人よりは。
私もこの映画すごく好きだったよ。エネルギッシュ!!
バルセロナはなかなか素敵な町だよ。いろんなところ歩いていけるしね。地下鉄もあるし。30分以内なら同じチケットでバス、電車に何回でも乗れる。
忙しいのでまたね。
昨日は1時まで校正やっていて終わらないし、仕事は全然外注先から来ないし頭にきて帰りました。午前9時〜午前1時勤務。在りし日のパパのようですね。
(結局、全文引用してしまった。メールなんで段落は勝手に操作したが)
娘も書いてるように『スパニッシュ・アパートメント』は、背景としてのバルセロナがとてもよく描かれていて(気がする)、観光映画としても楽しめるかな。もちろんそれを切り離しても(それも困るか)十二分に面白いんだが。
だけど、主人公や他の登場人物に、感情移入できるかというととんでもないよ、と言いたくなる。それは私の価値観が古いからなのだが、そのこととは別の意味で、アパートをシェアしている登場人物たちもお互いにそう感じているわけ。当然だよね。
ではあるのだけど、そして要するにアパート代を節約したいという単純な目的からであるにしても、とにかく違う人間たちが(ここでは人種というよりはっきりしたものになっているが)、一緒に暮らしているというのがいかにもヨーロッパ的であり、日本人にとっても無視できない今日的な主題であるはずなのだ。
アパートの学生たちは、むろん反目し合ってなどいないが、とはいえ認め合っているかというとそれは疑わしく、けれど何かことが起きると妙な連帯感を発揮する。これをもって、地球人よ、だから仲良くしようではないか、となるととたんに胡散臭くなってしまうのだが、映画はあくまで軽やかで、ごくごく自然に、学生たちが愛しくなってくるのだ。
手抜きのつもりだったのに、長くなってる! で、ヤメ。って、まとまらなくなってきたからなのな。いや、だからさ、そのまとまっているんだかいないんだかわからないのが『スパニッシュ・アパートメント』の面白いとこなんだ。ってこじつけてみました。 |