トップページへ
ブックリブックス(目録) 注文方法 目録の見方・本の状態
当店について ブックリブックス通信 リンク集

ブックリブックスの店主デクノロジジイの日記です。暇を持て余している人以外は近付かないほうがよろしいようで。
また本や映画については、ネタバレに関しての配慮はしていませんので、その点もご注意ください。
日付

2008年   −1月 −2月 −3月 −4月 −5月 −6月 −7月 −8月 −9月
2007年   −1月 −2月 −3月 −4月 −5月 −6月 −7月 −8月 −9月 −10月 −11月 −12月
2006年   −1月 −2月 −3月 −4月 −5月 −6月 −7月 −8月 −9月 −10月 −11月 −12月
2005年   −1月 −2月 −3月 −4月 −5月 −6月 −7月 −8月 −9月 −10月 −11月 −12月
2004年   −1月 −2月 −3月 −4月 −5月 −6月 −7月 −8月 −9月 −10月 −11月 −12月

2005.10..31(月) 20冊アップ(計950冊) 火星

 

保育園でも午後微熱のあった果太だが、夕食時には39℃に。こりゃ、また明日ダメか。医者で「こんなに弱いのはおかしいから、大学病院でしっかり検査してもらった方がいい」と言われたそうな。

二年ぶりに地球に接近したという火星。雲だらけの薄ぼんやりした東京の空でも見える(他の星は何も見えず)。もっとも三度目に外に出たときは厚い雲におおわれて、待っていても顔を出してくれなかった。


2005.10..30(日) 神田古本まつり

 

ネットでは降水確率50%だったが、予定どおり自転車で神田の古本まつりへ(10:30〜17:30)。雨は結局降らず、途中かなりの人出になる。

会場に6時間近くいたが、買ったのは 33冊のみ。人が多くて、テンポ良く本を探すわけにはいかないからねー。もっとも本を買うことは整理が追いつかないこともあり自粛するつもりでいた。けれど、最後投げ売り状態の所があって、つい……。つい、です。


2005.10..29(土) 映画『ステルス』

 

昨日家に帰るとトロが戻ってこないと家人が言う。探してもいないのであきらめて寝てしまったが、朝事務所に降りると待っているではないか。まったく。

果太は快復傾向。

楽天地シネマ8-6で『ステルス』(Stealth)。

人工知能戦闘機のエディが人間に反乱を起こす。これを迫力満点の戦闘場面を交えて、さらに恋あり、陰謀あり、エディの気変りまでと、しかしこれは少し詰め込みすぎで、せっかくの映像を物語が散漫にしてしまった。

戦闘機に搭載された人工知能だから、ロボット三原則が適用されないのも頷ける。いや、造反は落雷が原因でした。で、この厄介者と人間の戦いが本筋なんだろうと思っていると意外な方向へ。もっとも原因もお粗末なら、エディの変身ぶりも今度は機械離れしすぎていて気持ち悪い。

が、そういう問題以前にこれはかなり危ない映画なのだ。近未来という設定は人工知能戦闘機の存在がそうさせたのだろうが、世界情勢は現代に限りなく近い。

その中で、訓練と称しながらテロリストを発見するやいなや、インド(じゃなかったかな。もう忘れてる!)に飛んで町なかに建設中のビルを粉砕してしまう(一応ここでは民間人を巻き添えにしないということで、あれこれあることはある)。エディの仕業とはいえ、パキスタンには放射能をまき散らし、ロシア空軍を撃ち落とし、北朝鮮内では部分戦争状態を起こすなど、もうしたい放題。あまりいい加減なものだから、北朝鮮にまで同情してしまったではないか。

それにしても、こういう企画がB級ならともかく、これだけの大作で通ってしまうのだから、アメリカという国の思い上がりぶりがわかろうというものだ。

そういえば、始まる前に、エンドロール後にも映像がありますというお知らせがあったが、これも続編を臭わせるだけのつまらないもの。だいたい映画が終わってすぐ席を立つような奴らは、放っとけばいいのだし、そういう人種は、これを見たら怒ると思うけどな。

家に戻って掃除。夜は新着の画像スキャン。


2005.10..28(金) 勉強会

 

果太×。真ちゃん休む。

高田馬場へ。勉強会(19:10〜21:15)。16人参加。8人は初めて見る顔。

テキストは、たいして面白くなかった『ゴードン・スミスのニッポン仰天日記』だったが、レポーターであるT原氏の「ブログ形式」報告が、博物学的要素の多いこの日記にぴったりで、感心するやらあきれるやら。写真集や根付の本に「うんすんカルタ」や銃のカタログに免許の取り方などまで用意してくれていて、なんとも楽しい時間だった。


2005.10..27(木) 切手

 

果太×。熱はなんとか下がったらしいが。まだよく眠れないせいか、機嫌は悪いし、甘ったれ。

午前中は、梱包と発送手配(残念ながらブックリブックスのじゃない)、あと切手の整理をはじめてしまったら、これが意外に手間取って、残りは夜に持ち越し。

5円、10円、15円、20円の低額面のものがまだ大量にあって、とても使いきれそうにない。大量にあっても金額は大したことがないから、ベタベタ貼れるものなら一気になくなってしまうのだが、まさかシートごと貼るわけにもいかないし……。全体量を把握しないで使っていたから、50円や60円のは不足気味。低額面のは組み合わせて使うしかないし、どうしたものやら。

ブックリブックスで使うものも、単純に料金を比較すればメール便にしてしまった方が安いのだが、当分はなんとかごまかしてこれを使わせてもらおう。切手の沢山貼っただらしのない梱包が届くかもしれないけど、ごかんべん。


2005.10..26(水) ご来店お買いあげ第一号

 

果太×。真ちゃんが早めに帰宅し大学病院へ連れて行く。

『芸術新潮』が届く。今月の特集は「アール・ブリュットの驚くべき世界 われら孤独な幻視者なり」。うーむ。これはすごい。社会的疎外者による美的所産。まあ、定義なんてどうでもいいんだが。

「印刷どっとクル」(office24)の営業が来る。もっともウチはついでで、A木さんの所に来たから、と。ウチは顧客がそれほどあるわけでもないし、この路地では店売りもきたいできないから、と断るが一応資料だけでも読んでくれと置いて帰る。

ゼロックスのカラーレーザーC3540TDで作ったという名刺がなかなか。これだけできるなら、もうわざわざリボン式の名刺プリンターなどいらなくなる。裁断の手間はあるものの、時間だってずっと速いし。

19時過ぎに、先日メールで問い合わせのあったお客様が来て、2冊お買い上げくださる。ご来店お買いあげ第一号ということで、わずかだがサービス。3000円の売り上げ也。ありがたや。


2005.10..25(火) 正字

 

果太×。

高島俊男『お言葉ですが…6 イチレツランパン破裂して』を読む。

中で簡易慣用字体容認に触れて苦言を呈しているが、結論は、いつもの高島先生らしからぬ曖昧さ。というか「いまさら常用漢字を正体にもどすのは無理だろうから」と諦めてしまっている。確かに私のようなじいさんですらすでに略字世代なんだから、先生のため息結論もわからなくない。

「ワープロ・パソコン業界に対する妥協」という箇所もあって、それはこの文章が週刊文春に掲載されたのが2000/11だからなのだが、最近のパソコンの進歩は逆に、常用漢字を正体にもどす環境を整えてくれているように思える。字は書けなくても機械が変換してくれるのであれば、簡略化された文字より文字の構成要素が理論的である正字の方が、どれだけ便利かわからない。

ところで、高島俊男は中島敦をあまりかっていないのですね。どころか「なに大した素養でもなかった」だからなー。一度でいいからそんなセリフを言ってみたいものだ。

中島敦については、私もたずねてみたいところが『山月記』にあるのだが、でもそれは言葉の正確な使い方というよりはもっと感覚的なことで、だからとても質問などできないのだけどね。


2005.10..24(月)

 

土曜に手足口病と診断された果太だが、熱が高く保育園は休み。次女は早めに帰宅してくるが、その間のしわ寄せが家人に。

メールで本の問い合わせ。それはともかく、「可能であれば土日曜のいずれかで伺いたいと考えております」とある。そう言われても、土日は休みなんだがなー。平日の夜ではダメかと返信。


2005.10..23(日) 映画『蝋人形の館』『殴者』 16冊アップ(計937冊)

 

新宿シネマミラノで『蝋人形の館』(House of Wax)。

いつも馬鹿にしてしまうホラーだが、これはそこそこ怖かった。6人の若者が異常者にどのように処理されていくのかという怖さ、と書いてしまうと新味はないが、ヒロインの痛めつけられぶりが、半端じゃないのだ。

はじめに動物の死体置き場に転落するし(いきなりのこれがひどいのだ)、指をチョン切られもする。殺されてしまう恋人たち(4人)に比べれば格段の扱いなのだが、ヒロインは無傷という原則が破られているため、恐怖がより身近になっている。

そうはいっても、地図にもない町という現代ではありえない設定や、犯人の出生の秘密(これは事件解決後のラストにもつながる)があまりうまく活かされていなかったりと、ほころびも目立つ。

蝋人形がらみの場面も、むしろヒロインの隠れ蓑になったりで、恐怖感は少ない。ただ蝋館が崩れていくシーンは、館がすべて蝋で造れるのかという疑問もあるが、なかなか良くできていた(金もかかってそう)。

でも終わってしまうと結局、何だったのかなーという感じ。6人の若者はがさつなだけだったし。ひどい言い方になってしまうが、殺された者たちへの痛みにはならないのだ。

そういえば、死体置き場から腕が突き出ているシーンがあって、それはマネキンだったのだが、その前に蛆が手の中から出てくる場面があった。マネキンならそれは錯覚で、私の脳が勝手に画面を作ってしまったことになるけど、本当にそのシーンが挿入されていたのなら、作為になる。というか、それだってありなんだけど。それにもう一度観て確かめる気にはとてもなれないんだけどね。

テアトル新宿で『殴者』。日曜日のこの時間帯の13人は寂しすぎる。

映画はよくわからなかった。いや、筋はちゃんと追えるんだが、主人公の屈折した感情が理解できないのだ。それだけじゃなく、ヒロインも育ての親も、とにかく出で来る人間すべてと生きる基軸(大袈裟だ)が合わないというか。なんで、けっこうしんどかったな、イライラしちゃって。

ブックオフ経由で帰宅。


2005.10..22(土)

 

朝はゆっくりペースでいたけど、寝坊したわけではないので掃除までできてしまう。

11:30に自転車で新橋へ向かう。古本屋に寄り道。一冊購入。地下鉄の家人と母に合流して徳寿で食事。クリエでお茶。家を出てから新橋にいる間、ずーっと雨がぱらついていた。

銀座の交詢ビルをしばらくのぞいたあと、ブックオフ経由で帰る。途中で雨はあがる。今日は時間がたっぷりあったはずなのに、帰ったら18:05。

回文メルマガ発行。

『にほんご』を読む。小学校一年生の教科書を想定して書いてあるとあとがきにあるが、知らないことが沢山。勉強になりました。


2005.10..21(金) 本の状態

 

佐川急便のメール便でAmazonから本が届く。梱包は、波型の付いた厚手のボール紙を、これは多分機械で圧着しているのだろう、きっちり密封されていて見てくれもいい。本は裸のままだし、プチプチも使用していないが、これでまず問題ないと思われる。さすがに合理的にできているものだと感心する。

購入した本はカバーが白いので、黒くスレた部分が、わずかなのだが何カ所かにある。印刷の裏写りのようにも思える。

古本屋をはじめて、一番悩むのが本の状態である。今日届いた本は、新刊書店の店頭に並んでいてもまったく問題ないと思われる。ところが、古本屋がこの本をこのまま出品するとして、状態を書くとどうなるか。状態はA、Amazonだったら新品と書けるにしても、やはり「カバー微スレ」と付け加えることになるだろう。

まあ、仕方のない問題なんだけどねー。新刊書店で、カバーや帯が切れていたりスレている本を見かけるたびに、複雑な心境になってしまうのだな。もちろん古本屋でも実店舗での販売なら、それはお客さんが判断してくれる領域なんだけど。

ちなみに私自身はもちろんきれいな本が好き。昔ほど神経質ではなくなったが。ブックリブックスの基準でいくとBまでなら、十分蔵書の対象になるだろうか。またなるべくそういう本を集めているつもり。

だけど、本当に古いものならCでもDでも気にならないものもある。私が一番イヤなのは雑に扱われていたとしか思えない本だが、それを言葉で書くとなると本当に難しい。

『ゴードン・スミスのニッポン仰天日記』を読む。スミスほどは仰天(もっともこの言葉は荒俣宏が付けたんだろうが)せず。『逝きし世の面影』で先にいいところをつまみ食いしてたこともあるかもしれないが。金のある人間が異国で狩り三昧の日々。もちろんそれだけじゃないんだが、まあそんな日記だ。


2005.10..20(木)

 

三度寝。くそ。さわやかな日なのに、出だしがこれじゃなー。

Amazonに発注した本(16日19時)だが、「本日発送した」というメールが18時に届いていた。新刊をたのんだのは今回が初めてだが、これじゃ、マーケットプレイスの古本屋さんたちの方が対応は早いぞ。

急ぐものではないので忘れていたが、新刊はこんなものなのか? それでも本屋で取り次ぎしてもらうよりはマシだけど。もっとも、最近はそんな悠長なことはしていないのかもしれんが。

亀山早苗『しない女』を読む。


2005.10.19(水) ブックリブックスお客様

 

起きたら雨はあがっていたが、ずっとはっきりしない。晴れ間も少しだけ。

13時すぎに、ブックリブックスへ直接、お客さんがやって来た。初めてなので、そのことだけでも動転してしまった私であったが、なんと、指定された本はすでに売り切れたものだった。あっちゃー。

Amazon経由で売れたものは元のデータを直さなければいけないのだが、とりあえず売り切れにしただけで、その本については後の作業を忘れていたらしい。

いやぁ、申し訳ないことをしてしまった。すみません。でもですよ、弁解させてもらえるなら、購入方法のところで、ご来店の場合もメールかFAXで前もって確認してくれるようにお願いしてたのですがねぇ。

それにしても近所でブックリブックスのホームページを見てくれている方がいたとはねー。びっくり。感謝。そして、ドキドキなのであります。この日記も馬鹿なことは書けないな。でも、それは無理。まあ、隠すほどのプライバシーも財産もないんだけどね。それに、たぶん日記までは読んでないでしょう?ってことで。

夕食後仕事場にいたらまた地震。震度3くらいか。


2005.10.18(火)

 

また雨だ。眠ったような日が続く。だらけれるから、夜まで仕事。正確には仕事がくるようにという準備なんだが。


2005.10.16(日) 休息日

 

熟睡したのに、昨日遊びすぎたせいかいつまでも眠い。雨だし、今日は休息日にしよう。と言いながら仕事に掃除。急かされていないから、ゆったりのんびり少しずつだけどね。んで、眠たいな。

ぼーっとしてたけど、16時すぎの地震で目が覚める。

外出は、家人と森下の「牛角」に食事に出たときだけ。


2005.10.15(土) 映画『ルパン』『シン・シティ』

 

あんなにうるさく付きまとっていたトロだが、少し温度が上がっただけで寄りついてこない。おかげで熟睡。

一人で新宿へ。駅のそばまで自転車で行くつもりがパンク?してる。確かめている暇がなく早足で。でもゆうゆうだった。

タイムズスクエアで『ルパン』(Arsene Lupin)。

父親殺しの謎や、従妹のクラリスやカリオストロ伯爵夫人との愛憎劇など、凝った物語には楽しめるが、映画の雰囲気には最後までなじめなかった。感情移入も出来ず、ただ筋を追っているうちに終わってしまった感じがする。もったいなーい。

原作は恐ろしく昔、角川文庫で読んだのに何も覚えてなくて(もっともこの映画のメインの『カリオストロ伯爵夫人』は読んでないんだが)、あれれ状態。

第一次世界大戦の幕開けとなるセルビア事件にまで繋げてあって、何だ?と思ったけど、そうかルブランの生きた時代そのものなんだ。セーヌ河での架橋建設場面(ポンヌフか?)も背景にでてきて(最近の映画はCGの発達でこういう所がよくできているのだ)、歴史に詳しければと悔やまれた。

次の映画館への通り道にある松屋(いくつもあるか)で、カルビ焼き肉定食。

新宿東急で『シン・シティ』(Sin City)。

アメリカンコミックそのもののような映像とスタイルに目を奪われる。モノクロに単色を配した画面が何故か艶やかだ。で、そこに車が出てくるとき、それは必ず(なわけないが)バウンドして登場するといった具合なのだ。

ただし話には、すんなりとはとけ込めない。3つの話が用意されているが、主人公はどれも薄汚く、事実巨悪と戦うという構図にはなってはいるが、危なっかしいことも平気でするし、人殺しすらなんとも思っていない奴らなのだ。全編部分着色で、動きが所々マンガチックなのは、そういう暴力性を弱めるための装置でもあるのだと納得がいく。

この中で、圧倒的なのがミッキー・ロークの大男。脱走犯のクライヴ・オーウェンも警官のブルース・ウィリスもカッコ悪くはないのだが、彼の前では見劣りする。で、まあ、自分がどういう位置にいようと、それなりの理由で、3人共自分の可愛い女を全身で守ろうとするのである。背景さえ無視すれば純愛。詰まるところ、そんな話なのね。

中ではブルース・ウィリスは一応まともかしらね。それに、彼の話はオヤジにはちょい泣ける作りになっている。でも最後に自殺してしまうのが、どうもなー。

文句もあるけど(もともとあまり好きなジャンルじゃないし)、すこぶる面白い映画だった。

終わって劇場の外に出ると、東京国際ファンタスティック映画祭の一環のコンサートをやっていた。バジルと辻村優美子の舞台が続いてあり、結局最後まで聞いてしまう。時間を気にしないでいいからなんだけど、いつもこうだとヤバイかもね。身近で音楽を聴くとうずうずしてしまう。けど、何も出来ないからなー。欲求不満!

西口に出てビックカメラ、ヨドバシと見て回る。プリンタの用紙とインク購入。コンサートの時は晴れ間もあったのに、雨にかわっていた。最後は小田急の12階の「天はな」で食事をして帰る。

家人はほぼぶっ続け11時間というホームページの講習会(すごい企画)に行っているというのに、私は遊んでていいのだろうか? いいのだ!?


2005.10.11(火) 国勢調査票の回収

 

家人は午前中、ホームページの打ち合わせで浜町まで。

国勢調査の調査票の記入の仕方を見ると、我が家の場合は、次女夫婦と一緒で一世帯とみなされるらしい。二世帯分に分かれていたので、回収に喜田係りの人にその説明をするが、わからないを繰り返すばかりで、こちらの言うことをなかなか聞いてくれない。

一体どうなっているんだろう? 調査員になった人は説明を受けたりはしないのだろうか。そういえば、調査票に書いてあった世帯分けの数字も、書き方に準じたものではなく殴り書きになっていたが、ちょっと心配になる。


2005.10.10(月) 映画『セブンソード』『理想の女(ひと)』

 

一人で新宿へ。シネマスクエアとうきゅうで『セブンソード』(七剣)。

いくつかのアクションシーンに見るべきものがある(狭い通路での対決シーンなど)が、撮影も話も雑。登場人物が多いだけでなく、異なる力の備わった7本の剣の説明までされてもさっぱりのみこめない。画面でそれを捕捉しているならともかく、臨場感を出すためか映像も近距離のものが多く、疲れるだけで逆効果でしかない。

全体の流れも『七人の侍』的な部分はまだしも、村を捨ててからは状況がますますつかめなくなり、洞窟では一人の内通者が子供以外の村人を全員殺してしまったことになるんだろうか?

大枠は清朝対明朝だが、高麗人の扱いにも重点をおき視点を広げようとしている。でもなんせ、すでにその前のところで理解できていないから混乱するだけなのだ。

別の映画を観てきた家人と会って食事。でもホントに食事だけで、また別行動。だったらわざわざ食事を一緒にすることもないか。

新宿武蔵野館2で『理想の女(ひと)』(A Good Woman)。

なるほどね、と楽しめる映画。筋立てもうまいし(原作はオスカー・ワイルド)、最後のオチまでハッピーエンドで、映画にぴったり。ほろりとしてしまう。

母と娘(スカーレット・ヨハンソン)の対面場面がなんといっても一番なのだけど、「僕の魅力は金だ」とアーリン夫人(ヘレン・ハント)に求婚をするタピィ(トム・ウィルキンソン)の純情がなんともいい。

だけど、どうしても最後まで気になってしまうのは、物語の背景で、大恐慌直後というのにイタリアで贅沢三昧を繰り広げている登場人部たち。これは原作の舞台や時間をわざわざずらした制作者の皮肉でしょうか。意地悪だ。

映画待ち前は紀伊國屋、終わってからはジュンク堂を一巡り。行動がパターン化されているなー。

『丸谷才一の日本語相談』読了。前に途中まで読んでいたものなんだけど、すっかり忘れていて、また最初から読んじまった。


2005.10.9(日) 映画『ふたりの5つの分かれ路』

 

午前中はまた仕事。雨が上がったので、自転車で出かける(13:30)。今日は調子がいい。自転車をこいでも力強いではないか。

雨が降っていたからか、人影が少ない気がする。銀座も、日比谷公園(鉄道フェスティバルは覗いてないが)も。日比谷シティの犬のコンテスト?など上からちらっと見ただけだが、あまりにさみしい。港区民まつりまで足を伸ばすが、ここもいつもの半分くらいか。

シャンテシネ2まで戻って『ふたりの5つの分かれ路』(Cinq Fois Deux)。

ある男女の別れを、離婚から遡るというスタイルで切り取ったもの。で、監督がフランソワ・オゾンとくれば当然『スイミング・プール』や『8人の女たち』のような凝ったものを想像してしまうが、案外あっさりとしたものだった。

ジル(ステファン・フレイス)がマリオン(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)の前で乱交パーティーに加わったり(これはジルのゲイの兄とその恋人との自宅での食事で話される。つまり了承済みということか)、マリオンが結婚式の当日にアメリカ人と寝てしまう(こっちは観客にであってジルにではない)というようなことも明かされるのだが、だからといって5つのそれぞれの場面にそれほど重要な鍵が隠されていたとは思えない。原因などいくらでも並べることができるわけだし、そんなことは誰しもが感じていることでもあるからそれはあえて避けたのだろうか。

けれど、そんなことより、一番はじめに離婚が成立した後、二人でホテルに行ってセックスをするということの方がよくわからなかった。この場合の結婚(離婚)というのは、一体何なんだろう。二人にとってどういう意味があったのか。それともセックスというのは、その程度のものだと言いたいのか。というか、すでにその程度のものなのかもしれない。

荷物があるので、真っ直ぐ帰宅。

柳美里『フルハウス』読む。『もやし』の併録された文庫本。自分と回路の違う人間と対峙しなくてはならないというのは、怖い。


2005.10.8(土) 孫の運動会

 

少しだけど、早起き。雨を願ったが、上がってしまったらしい。どうしても孫の運動会には行かなくてはいけないようだ。親二人が保育士で、どちらも勤め先の保育園が今日運動会なのだ。1歳児に運動会もへったくれもないと思うんだが、とにかく代わりに出てくれと言われていて、家人と孫を会場の公園に連れて行った。

我慢大会のつもりでいたが、馬鹿にしていた私が悪かった。新鮮で面白かったねぇ。

駆けっこで靴が脱げてしまい、その靴をグランドに叩きつけてくやしがった男の子。一番だったのに、靴を取りに引き返したからなんだが、引き返すよりゴールの方が近かったのにねー。下を向いてずーっと歩いている女の子もいた。なんだあれは。そうか、そういう子だっているもんな、と納得したら最後の5mは走りだすではないか。じゃあ一体あの歩きは? というように、いろんな場面で予想外のことが次々に起きる。

空気の入ったふわふわの大きな袋を三人で運ぶ競技なんて手に汗をにぎってしまいましたぜ。慎重な紅組はまるで葬式行列、白組は早いけど袋を落としてばかりで、早くも葬式紅組圧勝か。しかしこれがグループが代わるごとに、抜きつ抜かれつの展開になった。左回りなのに逆に行ってしまったり、ふわふわ袋を落とすことに生き甲斐を感じているようなぴょん吉っ子とかがいたりでさ。最後は僅差で赤が勝つのだが、これだけ個性豊かなキャスティングを配して、このドンピシャの結末は映画顔負けではないか。

とはいえ私は飽きっぽいからねー。写真を一通り撮って役目が済んだので、10:30には孫と家人を残して家に帰ることにした。

そうだ、仕事があったんだ。ってはじめたはいいが、いきなり失敗。落ち込むなー。15時からは掃除。そのあと疲れて寝てしまうが、30分くらいで目がさめる。よし、これで。にならず、なんかヘン。すっきりしないし、調子が上がらない。

孫にとってはわけのわからない日だったと思うけど、私もだよ。


2005.10.7(金)

 

先日Amazonに40冊ほど再出品(売れないと2ヶ月で期限切れになる)したら、すぐ売れたものがあって、こういうことだってあるのだから地道な努力が必要なのよ、と自分に言い聞かせながら新着本の入力。でも長続きしない。それに入力前の整理が出来ていない状態だし……。


2005.10.6(木)

 

気温が20度を下回って、トロがとたんにベタベタしだす。おかげでよく眠れず。またこういう日が冬をまたいで続くのだろうか。

午後、突然妹がやってくる(庸ちゃんを検査入院させた帰り)。おみやげをいろいろ。仙台行きを気遣ってくれてのことなんだろうけど、向こうで会ったばかりだよ。

夕食に、家人が仕事先でもらってきた豆腐が出る。ごま入りのその外見は、まるで大理石。まずくはないんだが、長年刷り込まれたものがあり、なんとなく抵抗がある。

宮沢章夫『牛への道』、五味太郎『ぼくはタイガースだ』読了。


2005.10.5(水) 接続不能

 

突然インターネットに接続できなくなり、ルーター類の電源を入れ直すことで解決という現象(症状は個別に出現し、その時他のPCは問題ない)が、家人(2度)と次女を襲ったあと、私のPCにもやってきた。不可解。私のはDELL製じゃないからというのが成りたたなくなってしまったか。うーん、ということはルータかハブあたりが原因なんだろうか。

数年前に頻繁に電話機が使えなくなることがあった(これはその都度ルーターをリセットすることで直っていた)が、あれも原因がわからないまま、いつのまにか直ってしまったが。はてさて。

雨なので、保育園に果太を迎えに行く役が回ってくる。靴を脱いだところで、「誰のおじいちゃんだったかなー、果太くんでしょ」と小さな女の子(5歳以下?)に言われる。えー、たまにしか来ないのに。第一こちらには会ったことがあるという認識すらない。果太のいる二階でならまだしも……いやー、こりゃ悪いこと出来ないな。


2005.10.4(火) 長女、スペインへ

 

長女は朝、スペインに発つ。帰りも行きも重量制限一杯の荷物で、自分のことではないが、それだけでうんざりだ。家人も、昨日の代わりに仕事に出かける。

昨日休みにしてしまったから、一日中あわただしく過ぎる。

(10/7追記※スペインの長女からメールが来た。「10/4日の行きも帰りも重量制限めいっぱいってそりゃうそよ。来る時は20キロなかったもん。私はいつも10kgオーバーのサービスを受けてるから30kgまでいいんだもん! 帰りは30.1kgでした」だって。見た目と聞きかじりで嘘書いちゃいかんのー。)


2005.10.3(月) 利府

 

よく眠れなかった。このホテルは、大型車が通るとわずかだが揺れるのだ。って、眠れなかったのはそれが理由ではないが。

6時に起きる。頭が重い。7時にホテルの朝食。315円という安さ。パンもおいしくないし、こんなものか。安いので許す。

N島さんの運転で8時前には白寿殿へ。9時になるのを待って得意先へ電話。今日休むことを伝える。いつもほとんど死んでる携帯が大活躍だ。

予定表では9:30出棺経、10:00出棺、10:30塩釜斎場、また白寿殿に戻って13:00葬儀。このあとも、法要、お寺に行って納骨、さらに会席と続くのだが、14:00には失礼して白寿殿を出た。

利府14:40−14:53、岩切14:53−15:04、仙台15:30−上野17:50、両国からはタクシー(820)。保育園に駆け込んで果太をゲット。携帯の時計ではセーフだが、保育園の時計だと約束に2分遅刻(18:17)だったそうな。

仙台からは15:24発の全席指定列車(はやて18)があり、それだと東京に17:08だから余裕のはずだったが、そのあとの新幹線(やまびこ162=乗ったやつ)と到着時間がそんなに差があるとは思わず、迷っているうちにはやては出発してしまったのだ。旅行慣れしてないし、たまの旅行でも行き当たりばったりののんびりコースを選ぶことが多いからなんだが、もう少しちゃんと考えておくのだった。

よく眠れなかったせいもあってか、家に着いたらくたくた。母に電話してやっと落ち着く。読む気がしないからメールはチェックだけ。食事も昼からずれずれ。長女は帰りが遅くなると。待ってられん。


2005.10.2(日) 仙台へ

 

家人と仙台に向かう。新橋(ここまでは地下鉄)の改札口で母から荷物を受け取ってからJRに。

東京、Maxやまびこ49(盛岡行)10:16−12:19仙台、12:40−12:48岩切、12:57−13:03利府。S家には13:30頃到着。

葬式業者も来るしS家だって落ち着かないだろうと、15時に庸ちゃんを連れて先に出る。近くのジャスコやホーマックなど見学。大型安売り店と、やはり車での客を目当てにした食べ物屋の集まる見慣れない光景が続く。利府はここからS家の方までは、ずっと新しい家ばかりという印象だ。旧来からの商店街はどこにあるのだろう。

利府は仙台からは岩切という駅で乗り換えて二つ目。新利府の次で、しかも線路はここで行き止まりなのだ。たまたま通った街の様子や駅名の付け方から、新しくできた造成地に新線なのかと想像してしまったが、駅の案内には東北本線利府駅と書いてあり、明治27年に出来たとある。理解できずにいたが、どうやら東北本線の路線引き直しで行き止まりになったらしい(正確な情報かどうかは?)。

17時すぎに白寿殿へ。18時から通夜(昨日も仮通夜というのがあったという)。東京とはやり方が何もかも違う。出席者はお経を聞いてから焼香で、扉も閉められてしまうから、簡単に顔だけ出してというわけにはいかない。お坊さんも最後の方までかなり長い時間話し込んでいた。会場を借りてなのに、21:30くらいまではやっていたか。

仙台から代行の人が来て、N島さん(義弟の妹夫妻)の車で、塩釜のユニバースホテルまで。ビジネスホテルだから料金は安いが、せせこましさはない。


■2005.10.1(土) 健サンの父が亡くなる 映画『RYAN[ライアン]』『ナッシング』『がんばれ!ベアーズ ニューシーズン』

 

朝、健サンの父が亡くなる。携帯には昼からいくつも連絡が入っていたが、リュックの底で気付かず。19時前になってやっと家に電話し、大いに叱られる。遊び惚けていたから、風当たりの強いこと。

寝るまで、ずーっと明日の算段。月曜は休みにすることに決める。

話が前後するが、以下はその前の話。

一人でシネセゾン渋谷へ。

『RYAN[ライアン]』(Ryan)は、14分の短編アニメ。第77回アカデミー賞短編アニメーション映画賞受賞作。実験的精神と造形は買うが、ライアンというアニメ作家を知らないこともあり、そこから先へは踏み込めず。アニメのドキュメンタリー? 人間が人間としてイメージされていない(逆に何かが強調されているとも)のは、『NOTHING ナッシング』の世界に通じる?

『NOTHING ナッシング』(Nothing)は、あの『CUBE』の監督もしたヴィンチェンゾ・ナタリの作品で、期待が高まる。なるほど、発想の奇抜さは群を抜いているが、『CUBE』のもしかしたらあり得るかもしれないと思わせる話からは、遠い位置にある。これは結構大きな問題だ。

あり得ない話は、それだけでボルテージは下がる。だから、空間が消えた世界にも大地らしきものが存在することも、もうどうでもいいや的気分。なげやりついでに言ってしまうと、「ものが消えた世界が消えろ」という手は通用しないのかしら。どうでもいいんだが。

食事のあと渋谷をうろうろ。今日が映画の日だということに、歩いていて気付く。出る前に予定をきっちり組んで『いつか読書する日』を観るのだった。JRで新宿へ。

新宿武蔵野館2で『がんばれ!ベアーズ ニューシーズン』(Bad News Bears)。

ヘンなところがいろいろある。一番ダメなのが、決勝戦の9回になって急に全員野球に目覚める監督(ビリー・ボブ・ソーントン)。なんだ、こりゃー。もう少し丁寧に作らんかい。

でもそれだけじゃないんだよねー。子供たちに殺虫剤を撒かせるシーンがあって、これは監督のだらしなくていい加減な部分の紹介なんだけど、アメリカ人ってどうしてこういうことに無頓着なんだろう。こんなだから京都議定書も平気で無視できるんだろうな。

出てくる人間が、子供も含めてがさつだから、感情移入もできやしない。下品なのはともかくとしても、ほとんど付き合いたくない人間ばかりなのだ。

監督のリチャード・リンクレイターは『スクール・オブ・ロック』で名を上げたけど、これはがっかりだった。


日付

2008年   −1月 −2月 −3月 −4月 −5月 −6月 −7月 −8月 −9月
2007年   −1月 −2月 −3月 −4月 −5月 −6月 −7月 −8月 −9月 −10月 −11月 −12月
2006年   −1月 −2月 −3月 −4月 −5月 −6月 −7月 −8月 −9月 −10月 −11月 −12月
2005年   −1月 −2月 −3月 −4月 −5月 −6月 −7月 −8月 −9月 −10月 −11月 −12月
2004年   −1月 −2月 −3月 −4月 −5月 −6月 −7月 −8月 −9月 −10月 −11月 −12月