あんなにうるさく付きまとっていたトロだが、少し温度が上がっただけで寄りついてこない。おかげで熟睡。
一人で新宿へ。駅のそばまで自転車で行くつもりがパンク?してる。確かめている暇がなく早足で。でもゆうゆうだった。
タイムズスクエアで『ルパン』(Arsene Lupin)。
父親殺しの謎や、従妹のクラリスやカリオストロ伯爵夫人との愛憎劇など、凝った物語には楽しめるが、映画の雰囲気には最後までなじめなかった。感情移入も出来ず、ただ筋を追っているうちに終わってしまった感じがする。もったいなーい。
原作は恐ろしく昔、角川文庫で読んだのに何も覚えてなくて(もっともこの映画のメインの『カリオストロ伯爵夫人』は読んでないんだが)、あれれ状態。
第一次世界大戦の幕開けとなるセルビア事件にまで繋げてあって、何だ?と思ったけど、そうかルブランの生きた時代そのものなんだ。セーヌ河での架橋建設場面(ポンヌフか?)も背景にでてきて(最近の映画はCGの発達でこういう所がよくできているのだ)、歴史に詳しければと悔やまれた。
次の映画館への通り道にある松屋(いくつもあるか)で、カルビ焼き肉定食。
新宿東急で『シン・シティ』(Sin City)。
アメリカンコミックそのもののような映像とスタイルに目を奪われる。モノクロに単色を配した画面が何故か艶やかだ。で、そこに車が出てくるとき、それは必ず(なわけないが)バウンドして登場するといった具合なのだ。
ただし話には、すんなりとはとけ込めない。3つの話が用意されているが、主人公はどれも薄汚く、事実巨悪と戦うという構図にはなってはいるが、危なっかしいことも平気でするし、人殺しすらなんとも思っていない奴らなのだ。全編部分着色で、動きが所々マンガチックなのは、そういう暴力性を弱めるための装置でもあるのだと納得がいく。
この中で、圧倒的なのがミッキー・ロークの大男。脱走犯のクライヴ・オーウェンも警官のブルース・ウィリスもカッコ悪くはないのだが、彼の前では見劣りする。で、まあ、自分がどういう位置にいようと、それなりの理由で、3人共自分の可愛い女を全身で守ろうとするのである。背景さえ無視すれば純愛。詰まるところ、そんな話なのね。
中ではブルース・ウィリスは一応まともかしらね。それに、彼の話はオヤジにはちょい泣ける作りになっている。でも最後に自殺してしまうのが、どうもなー。
文句もあるけど(もともとあまり好きなジャンルじゃないし)、すこぶる面白い映画だった。
終わって劇場の外に出ると、東京国際ファンタスティック映画祭の一環のコンサートをやっていた。バジルと辻村優美子の舞台が続いてあり、結局最後まで聞いてしまう。時間を気にしないでいいからなんだけど、いつもこうだとヤバイかもね。身近で音楽を聴くとうずうずしてしまう。けど、何も出来ないからなー。欲求不満!
西口に出てビックカメラ、ヨドバシと見て回る。プリンタの用紙とインク購入。コンサートの時は晴れ間もあったのに、雨にかわっていた。最後は小田急の12階の「天はな」で食事をして帰る。
家人はほぼぶっ続け11時間というホームページの講習会(すごい企画)に行っているというのに、私は遊んでていいのだろうか? いいのだ!? |