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ブックリブックスの店主デクノロジジイの日記です。暇を持て余している人以外は近付かないほうがよろしいようで。
また本や映画については、ネタバレに関しての配慮はしていませんので、その点もご注意ください。
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■2004.8.31(火) データ移行
 

MacintoshのデータをWindowsへ移行するのが面倒なものだから、メール経由でしこしこやっていたら(達人はこの方が面倒だというでしょうが)、けられてしまった。どのアカウントもまあまあの容量があるはずなのだが。

VirtualPCが欲しくなってきた。でも、ということは今あるG4を2台共、もうちっとマシなマシーンにしなきゃならないし、どっちもどっちか。昔のように見境なく新製品を購入したいけど、そんな収入もないしなー。ってこの間PC買ったばかりでしょーが。最近ちと無駄遣い。

青山ブックセンター(ABC)再開のニュース。破綻の原因はバブルがらみで、本業は一応黒字だったらしいというのがねー。

そうだ。携帯がどうも聞きにくいと思っていたのだが、耳に当てる場所がずれていただけだった。なんてこったい! いくら使わないといったって、もう買ってから4ヶ月近くたつし。恥。


■2004.8.30(月) オリンピック終了
 

涼しかったのに台風の影響で、午後から急に気温が上昇。蒸す。台風接近。

家人は、2週間ほど前に変えたリウマチの薬がまだ効かないらしく、バイト先から早引けしてくる。

今日は、昼間ほとんど仕事。こんな日もあるんだなぁ。ってなにを馬鹿なことを。

オリンピックが終わって少しほっとする。普段あまりテレビを見ない私だが、オリンピック中(旅行以外)は毎日1時間以上は見ていたからなー。

それにしてもスポーツ中継に余計な演出は邪魔。試合をそのまま見せろー。アナウンサーは傍観者たれ。タレントはいらないし、コメンテイターだってたいていは不要。水泳はやたら画面を切り替えるな。NHKは応援ファクスを延々と紹介するな。

もちろん楽しんでたんだが、画面に向かって文句を言ってることも多かった……。あ、でも終わっちゃったんでした。


■2004.8.29(日) 一日中雨 映画『バレエ・カンパニー』
 

雨なので、地下鉄で銀座へ。シャンテシネ1で『バレエ・カンパニー』(The Company)。9:45の回は30人くらい。

ジョフリー・バレエ・オブ・シカゴというアメリカの有名なバレエ団を実名のまま題材にしているので、ドキュメンタリーなのだと思っていたが、野外で上演中に嵐になったり、怪我で主役が交代したり、と演出しないと成り立たない部分があって、つまりドキュメンタリーと劇映画の中間を狙ったのだろう。

主役(一応)の女性は見た記憶があったが、『スクリーム』のネーヴ・キャンベル(バレエができるのだ)とはね。が、他は私程度の映画ファンではわからない。ということはやはりドキュメンタリーに近い線を出そうとしたのだろうか。

バレエシーンは見ているだけでもあきないが、ドラマの部分はいかにも弱い。それとも、バレエ(のような集団の興行、あるいはもっと広義にとっても)は、たとえ何が起きたにしても、こうやって敷かれたレールの上を進んでいくのだとでも言いたい、とか。それもなんだかなー。

とって返して、『華氏911』を見るつもりでいたのだが、満席で断念。

食事のあとは、のぞいていなかった交通会館にできた紀伊国屋書店に寄る。西銀座デパートにその前できた本屋が消えていたのは、ここができたからなのか?

まだまだ本屋で粘っていたかったが帰宅。掃除。仕事。日曜の午後にまとめていやなことばかり。


■2004.8.28(土) 映画『ぼくセザール10歳半1m39cm』『LOVERS』
 

家人と新宿へ。武蔵野館2で『ぼくセザール10歳半1m39cm』(Moi Cesar 10 ans 1/2 1m39)。

俯瞰は時折あるものの、カメラの視線は常に1m39cm以下。10歳の視点にこだわっている。

ただ10歳の日常に映画になるようなものがあるかどうかだが、なかなか面白い話が展開する。どうやらセザールが見たところ自分の父親は刑務所に入れられたようなのだ。

なるほど。そう言われてみると、親は子供に肝心なことは話していないのかも。子供にわかるように説明するのは確かに面倒くさい。私は講釈好きだからよく話はしたつもりだけれど、子供にとっては知りたいことではなく、説教でしかなかったとかね。

後半は友達の父親探しとなる。子供3人でパリからイギリスへ。携帯で親の目をごまかしたり英仏海峡トンネル(別に強調されてはいなかった。つまりトンネルはもう当たり前の存在なんだろう)でイギリスに渡るところに現代を感じたが、前半に比べ平凡。が、ここも無難に飛ばす。

だけどさ、最後は「こうしてサラはぼくのフィアンセになった」とゆーのがさ。これで10歳かよ。許せん!

食事のあと家人と別れ、紀伊国屋で本を見てから、新宿東急 で『LOVERS』(十面埋伏)。

筋より画面構成や色遣いに凝った映画で、絵作りのためなら画面における人物も減らしたり増やしたり。まあ、この割り切りが成功してはいるのだが。

始まってすぐの遊郭でのシーンは圧巻。チャン・ツィイーの踊りでは彩りのために観客も配すし、大量の太鼓を持ち込む人間もいるのに、アンディ・ラウとの闘いでは彼の部下までが消え1対1の構成になっている。金城武とチャン・ツィイーへの追っ手は数人と思っていると、見せ場となると何人でもつぎ込んでくる。

アクションシーンもあり得ないことの連続なのだが、それはそれでニヤリとしてしまうのだ。

ラストシーンは違う結末を予想した。

最後まで見て各自の役割がはっきりすしてしまうと、はじめの方の筋立ては少し無理がある。例えばチャン・ツィイーとアンディ・ラウとの闘いだってあそこまでやる必要はないのだが、それは観客サービスなのだろう。面白いので許す。


■2004.8.24(火) 鳩の飛行訓練
 

騒がしいと思ったら、鳩が飛行訓練を始めた。初飛行か? 路地をはさんだ隣の屋根までは7メートル位だが、へたくそ。

夜、右足の親指の脇が腫れて痛い。横になると消えるが、立つとやはり痛み出す。何なんだ、これは?


■2004.8.23(月) メダカ500匹?
 

つらい。体が……。

メダカが大量に孵化していた。その数およそ500匹。たぶんね。老眼なので数える気がしないのだ。3年前は必死で勘定したものだけど。

今年今まで産卵が少なかったのは、やはり餌が少なすぎたのだろうか。いくらほとんど死んでしまうといっても、この調子で孵られたらたまらないんだが。


■2004.8.22(日) 黒姫→東京
 

昨日はあのあと、とりあえずお開きということで布団に入るが、なんだ?まだやってるんじゃないかと、階下の騒音を聞きつつ、それでももう起き上がれなかった。

5:40に起きて、1人で付近を1時間ほど歩く。

朝食のあと、先生が軽井沢へ帰られる時間までの1時間に、またまた講義をしてもらえる。

おいしいと評判の饅頭屋(という話だったが、どちらかというと洋菓子屋)にわざわざ車を回して土産を買い、これまたおいしいというそば屋に行き、ざるそばと行者豆腐を食べる。

そば屋の時刻表を見た引率のM氏が急に、今すぐ乗車しないと1時間待ちになると言いだし、大慌てで駅に向かうが、人数が多く発券が……。乗ったとたんの発車。長野で最後の打ち上げをするようなことを言っていたが、黒姫を出たあとどっと疲れが出てくる(半分居眠り状態)し、電車の連絡もいいので、打ち上げ組とは別れてそのまま新幹線へ直行。

上田まではなんとか起きていたが、あとは熟睡。こんなにぐっすりなんだったら新幹線はもったいなかった、って鈍行があるのかどうかは?

というわけで、1人旅+合宿はおしまい。


■2004.8.21(土) 黒姫高原・ラボランドへ
 

ユースでは早寝するしかないと決めていたが、寝たのは23:30をまわっていた。涼しいしくたびれていたからぐっすりのはずが、よく眠れなかった。廊下が明る過ぎて、3度も朝と間違えるし、4:45には本当に起きてしまう。

また善光寺へ。5:30から「お数珠頂戴」があり、30人程が列を作り出す。写真を撮っていたら、あなたもそこに並びなさいと警備の人に言われ、何もわかっていないままお数珠を頂戴してしまった。朝の善光寺はすがすがしい。ゆっくり本坊大勧進などを見てまわる。

朝食が出ないのは悲しいところで、一番早いのは7:30に開くパン屋だという。だもんでまた市内めぐり。

路地の写真を撮っていて同好の士と勘違いされたか、自転車で通りかかった宮島さんという男性に、1時間近くも善光寺の歴史などを聞かされることに。

しかし、これはなかなか興味深かった。善光寺近辺の地名が飛び交う話だったが、昨日それは頭に入れてあったので、調子よく相づちを打っていたものだから、東京の話をするまで私のことを地元の人間と思っていたという。

私の街歩きもこの宮島さんのように、歴史を下敷きにしたものであればたいしたものなのだが、ただヘンなものを見つけて喜んでるだけだからなー。歴史好きとみてあんなに長く話してくれたのだろうから、と少し申し訳ない気分になった。

予定が狂ったので、ユースに荷物を取りに戻る。教えられたパン屋で買ったパンをかじりつつ、なるべく違う路地を通って駅に向かう。

歩きながらの朝食は時間の節約のつもりだったのだがそれは猿知恵で、急に腰が痛くなってきてペースダウン。休んでばかりになってしまった。寝不足もあるが、これほど歩いた(たいしたことないのに)のは久しぶりだからなー。それにいつもは2時間の映画館休憩が入るし。スターバックスで大休憩。もー歩けんぞ。

新幹線で東京からやってきた勉強会の仲間と軽井沢からの鈴木孝夫先生に合流し(12:35)、信越線で黒姫へ。

駅からはタクシー3台と迎えの車に分乗(総勢15名)。野尻湖に寄り、黒姫高原のコスモス園を横目で見、ラボランドに到着。

さっそく勉強会、というより鈴木先生の講義を2時間。続いてラボランド内を、これまた鈴木先生の自然観察講義付きで散策。昼前にはかなりヤバかった腰痛だが、大丈夫のようだ。

夕食はロッジの外でバーベキュー。夜はまた先生の講義。21:30までの予定が23:00まで。先生のあまりのタフさには驚くばかり。1年半前にも感じたことだが、とても大正15年生まれとは思えない。

講義内容は、今回の課題図書である『アメリカを知るための英語、アメリカから離れるための英語』とほぼ同じ内容なのだが、鈴木先生の講義は、著書以上に面白い(これって失礼?)。話は縦横無尽に脱線するのだが、見事に元に戻るのだ。そして、その脱線部分が本筋以上に楽しいしためになる。

風呂に入って、今度は先生抜きで続きを。O氏のウクライナ報告などもあり、あっという間に1:30をまわってしまう


■2004.8.20(金) 長野・善光寺
 

仕事は家人にまかせ(初めてのこととはいえ、こんなことしていていいのだろうか)、新宿からバスで長野市へ(8:12〜11:47)。

このバスはネットで見つけ、昨日予約したもの。長野までなんと2400円(8月の割り増し料金が500円加算されていてこの値段)なのだ。

ただし1日1便しかない。新宿での乗車場所もわかりにくく少し焦った。メチャ安だからキャンセル料などは通常のバス(これだと4000円かかる)よりは高いし、バスもトイレが付いてない。もっとも東京から長野くらいであれば問題ないから、この安さは魅力だ。

隣は20代の男性。発車と同時にノートパソコンでゲームを始め、熱心に2時間以上もやっていた。高速道でもバスはかなり小刻みに振動する。昔のハードディスクは振動に弱いと言われていたが、これだけ揺れても問題ないとは。

バス代と関係あるのかどうか、長野駅では東口が到着場所になっている。開けているのは反対側だが、何でも確認したい人間にとってはこれもまたよしである。駅で手早くそばを食べ、勇んで出発……といっても目的はないのだけど。

街歩きは趣味のようなものだし、長野は29年ぶりだから何もかもが目新しく面白く、行き当たりばったりで、もちろん少しずつ善光寺に近づけばいいという気持ちはちゃんと持って、ひたすら歩き回った。

16:00頃善光寺ユースホステル(看板には宿坊教授院JYHとある)に着くが、坊さんしかいない。ロッカーは自由に使っていいというので荷物を置き、善光寺へ。ただし16:30には寺は閉まってしまうらしく、まだまだ明るいのに、参道の店もあれよあれよという間に店仕舞いしてしまうのだった。

城山公園の方をゆっくり回ってユースに引き返す。21:30に戻るので受付はその時に、お茶を飲んで待っていてくれてもかまいません、という置き手紙が。予約の電話では20:00までには来るようにと言われたんだけどなー。

どうせ食事に出るつもりではいたけれど、ずいぶんいい加減。30年ぶりのユースだが、以前とは印象があまりに違う。予約も2、3日前にもう一度電話をくれればいいという簡単なものだったし(つまりヒマなのか)。

また市内をさんざん歩き、夕食もすませる。足も痛くなってきたのでユースに戻ることにした。まだ20:15だったが、ペアレント(住職の奥さん?)は、帰っていた。東京の息子が久しぶりに帰ってきたので一緒に食事に出ていたとのだと。やれやれ。

宿泊者はたった3人。宿泊者の記録を見ると常にこのくらいらしい。善光寺にこんなに近いのにもったいない。素泊まりに風呂なしシャワーでは、今時客は来ないのかも。100年前の建物の10畳間に1人だからゴーセイなものなのだけどね。

くたびれたので早寝するつもりだったが、話好きの東北大学の女子学生と1時間以上(もう1人の宿泊者はスイス人で、行動パターンが? それにどうせ会話不能だろうし)、さらにそのあとはペアレントさんが加わって、しかも彼女の独壇場でさらに1時間以上。あれ? 確か消灯は21:30だったはずなんだけど。


■2004.8.19(木) またQRコード
 

7月8日にも書いたQRコードを、必要に迫られて新しく買ったPCで試す。今度はIllustratorに貼り付けたデータが画像になってしまう。これで、3つのPCで3通りの結果に(前回の時、家人のバイト先でも試させてもらったのだ)。

大量に使うのなら、また問い合わせたいところ(この間みたいだとうんざりだな)だが、ひとまずは画像でも済んでしまうので、まあいいかと。しかし何でなんだ?


■2004.8.18(水) 
 

ワンルームマンションの工事始まる。


■2004.8.17(火) 夏休み最終日
 

トロにごはんはやったので一度は起きたが、10:15まで寝ていた。なんでこんなに眠れるのだろうか。午後オリンピックの体操を見る。一応今日までは休みなのだが、夕方から仕事。


■2004.8.16(月) 
 

トロは朝帰り。ごはんの時間にも遅刻。涼しかったこともあり、おかげでゆっくり眠れた。なのに昼食のあとまた昼寝。掃除をしたくらいなのに、遊びすぎたか。夜はオリンピック。


■2004.8.15(日) 映画『機関車先生』『マッハ!!!!!!!!』
 

朝の8:15に家を出て、また映画。新宿から高田馬場まで散歩。ブックオフにも寄る。21:30に帰宅。ヘトヘト。家人も下関から帰ってくる。オリンピック観戦など。

『機関車先生』(テアトル新宿)は、夏休みをにらんでせっかく9:00からの上映なのに、20人くらいの入り。

内容は、まあこんなものか。話が古臭いだけでなく『モナリザ・スマイル』以上に予定調和なんである。

でさ、教えることに自信を取り戻したからって、帰ってしまうんかい。北海道でやり残したことがあるって? 簡単な説明でうまく逃げたつもりなんだろうけど、そりゃないよな。

『マッハ!!!!!!!!』(Ong-Bak)(新宿東急)は、タイ映画。タイ映画を見るのは、はたぶん初めてではないかと。内容はジャッキー・チェン映画(ラストのNG集までそっくり)だが、ムエタイやタイのことをを知らなさすぎだから、新鮮。

CG、ワイヤー、スタントマン、早回しを使わないという宣伝文句だが、CGと早回しに関しては多少の疑惑も。とはいえ、見ているだけで痛くなってしまう映画は貴重。だからって同じようなものが来ても、もう見ないと思うが。

格闘技のアクションだけでなく、三輪車を使ったカーチェイスまであり、これもなかなかよくできていた。体を張って作っただけのことはある。


■2004.8.14(土) 映画『箪笥』『モナリザ・スマイル』
 

新宿へ。シネマミラノ9:40〜『箪笥』(薔花、紅蓮/A Tale of Two Sisters)。スピルバーグが高額でリメイク権を獲得と宣伝にあったので見てしまったが、あまり感心できなかった。

食事をしてから、武蔵野館1で『モナリザ・スマイル』(Mona Lisa Smile)。9割くらいは女性客。武蔵野館は番号順に入場していくので、自分の番まで何人男性がいるか勘定してしまった。

『モナリザ・スマイル』は、内容が内容なので、善意に解釈してしまうし、それなりに楽しめてしまうが、映画としては失敗作ではないか。50年代の話だからってことではないけれど、新鮮味もないよなぁ。


■2004.8.13(金) 映画『真珠の耳飾りの少女』
 

家人のPCから移しておいた写真データを整理。写真はそれほど撮ったつもりはなかったが、それでもデジカメを*istDに替えてからのが1000枚以上はあった。操作慣れしていないこともあり、終わらない。途中、昼食と昼寝。

夕方錦糸町へ。ヨドバシで本購入。食事のあと楽天地シネマ8-8 で『真珠の耳飾りの少女』(Girl with a Pearl Earring)。これも錦糸町では20:40からのみの上映。

題名になっている有名なフェルメールの絵がいかにしてできたかという面白い話。17世紀のことだから、もちろんフィクションである。

脚本は巧妙で、撮影、美術(セットにさらに奥行きがあったらと惜しまれる)も一体になって、料理や洗濯、買い出しや顔料を作るシーン、氷の張りつめた運河など、どれもが印象的。すべての場面が絵画のように仕上がっていた。

描き込まれた背景は、画家とモデル(女中)の、二人の理解しあった者同士が共有する空間と時間を、より息苦しいものにさせている。画家の要求で女中がピアッシングを受け入れるシーンは官能的である。

と同時に、観客は絵の誕生していく感動を味わうことになる。

けれど、あれだけ官能的な空間を生み出した二人であるのに、性的な関係には至らず終わる。画家は妻に 6人目?の子を身籠もらせるし、女中も肉屋の息子に身をまかせてしまうのに。

妻に絵が発覚し、当然の結末に至るが、解雇された女中に届いた耳飾りの意味はわからなかった。もともと画家の妻のものであったものだし、画家がそれに想いを込めて送ったのだと解釈してしまうと、もはやあまりに陳腐でしかない。

スカーレット・ヨハンセンがこれと『ロスト・イン・トランスレーション』に出たのは、偶然なのか? 異質な映画ではあるが、テーマは同じなのかもしれない。


■2004.8.12(木) 
 

おとなしく家にいる。雑務。じゃなくって、なんとなく時間がすぎていく。昼寝2時間。

PCは早いのにWindowsXPを操作する人間がもたもたしすぎ。


■2004.8.11(水) 夏休み 映画『リディック』
 

今日から夏休み。

下関に帰省する家人を送りついでに、東京駅まででる(といっても私は自転車)。回転寿司は3年ぶり? 雰囲気は高級店で値段も高めだが、やっぱり回転寿司か。ったって普通の寿司屋にだってご無沙汰なんだけど。

八重洲ブックセンターなどうろついてから新橋の母の所へ(16:40)。「かどや」で鰻。

109シネマズ木場シアター7で『リディック』(The Chronicles of Riddick)。上映の10〜20前にご入場くださいと書いてあるのに、8分前に行ったらまだなのだと言われてしまう。他にも断られていた人がいた。『リディック』は、木場では20:30のみの上映だから、普通の時とは違うのかもかもしれないが、8分前に入場できないのは不手際としかいいようがない。

映画は、悪をもって悪を征すというほどにはリディック(ヴィン・ディーゼル)のヒーロー像は崩れていないが、私好みのSFでものすごく楽しめた。ネクロモンガーの人格改造が2人に完全に効いていなくて窮地を脱するという反則まがいの不満はあるけどねー。

しかし、このラストは……。悪の側にもルールがあるというのが古めかしくて面白いというか、くだらないというか。あー、でもそういう目で眺めると、新しい王を予言されてフューリア族を皆殺しにするのは聖書だし、ネクロモンガーの内部抗争はマクベスと、筋立ては案外古い。

このラストにして「壮大なクロニクルの序章」なんだそうだから、次が楽しみ。もともと『ピッチブラック』の続編らしいので、そこらあたりは見ていない私にはなんとも言えないのだが。


■2004.8.10(火) 
 

いかん、トロは外泊癖がついたか。でもおかげで朝もゆっくり。7:30までぐっすりだった。

夏休み前ということもあって落ち着かない。が、仕事はあれこれ算段するほどのこともなく終わる。

新しいパソコンは、まだ入れてないソフトもあるが、とりあえず使えるようになった。Windowsには慣れていないのに、それでもこの速さはたまらない。快適。


■2004.8.9(月) 架空請求
 

メールはできるのにインターネットに繋がらない。レンタルサーバーやプロバイダーに問い合わせるが解決しない。結局ルーターのスイッチの入れ直しで正常に戻る。この作業はよくやっていることなのに、タイミングが悪かったのだろうか。

でもメールはできたというのが? 

携帯が久しぶりに鳴った。「清水といいますが、ご利用になったアダルトサイトの件で……」「利用していません。さようなら」

面倒なのでうむを言わせず切ってしまったが、それっきりということは、これもオレオレ詐欺の一種みたいなものか。一年前にやはりアダルトサイトを利用した代金が未納だという葉書が届いたが、その時ネットで調べた限りでは、単に無視するようにということしか書かれていなかった。

刑法上の解釈などわからないが、葉書や携帯の番号は犯罪(この時点ではまだなっていない?)の証拠にはならないのだろうか。警察で積極的に回収し、取り締まることはできないのかと思う。


■2004.8.8(日) 眠い
 

いつものようにトロに起こされるが、二度寝でゆっくり。新聞を読み、メダカに餌をやり、外を掃除したりしているうちに、もう昼食だと。

まだ眠くって、と冗談のつもりで横になって本をめくっていたら、2時間近くも寝てしまっていた。目が覚めてからも横になっているのが気持ちよくて、『超芸術トマソン』を30分程あちこち再読。

それからやっと掃除。よく寝たからしゃきっとして掃除に身が入ること。頭も冴えわたっている。って、こんなときこそ知的生産なんだろうけど、掃除。

で、お勤めを終えてパソコンに向かったら、欠伸が出た。なんだ、もう眠いじゃんか。


■2004.8.7(土) 映画『ドリーマーズ』『キング・アーサー』
 

家人と新宿へ。早めの昼食のあと、武蔵野館3で『ドリーマーズ』(The Dreamers)。

魅力的な題材であるし、映画へのオマージュ的側面もあって楽しめる。が、最後ははぐらかされた気分になった。

双子の姉弟の理想主義は裕福な作家の親がいてこそだし、多少は現実家であるアメリカ人留学生にしても生活感からはほど遠い。日本の学生運動だって似たようなものだったのかもしれないが、切実さに欠けるから、毛沢東思想などもファッションの一部に見えてしまう。三人の関係の特異さと異国での話ということもあるかもしれない。逆に、だからこそ三人にものすごく惹かれるのだろう。

けれど、1968年のパリ、五月革命、そんな時代がありました、で終わってしまっては。 そう受け止めてしまったのは、もちろん読み手の問題なのだけれど、映画として、もう少し具体的な何かを提出してほしかったのだ。

買い物目的の家人とは一旦別れ、代々木の方まで足をのばす。2時間ばかり散歩。

引き返して、ミラノ座で『キング・アーサー』(King Arthur)。

アーサー王伝説ではあるが、『キャメロット』などで私が知っている宮廷絵巻話とは、時代も設定もまったくの別物。辺境(ブリテン)のローマ司令官であるアーサーが、ブリテンの王になるまでを描く。ランスロット、グウィネヴィアなど他の登場人物名も同じなので面食らうが、もともと伝説なのだから目くじら立てる方がおかしいか。

全編ハリウッド的超大作仕立てだが、精神構造や立ち回りに、日本のやくざ映画や時代劇に似たところがあって、あれれと思ってしまった。

娯楽映画ながら、戦争のおろかさはよくでている。が、設定は微妙。

アーサーをはじめとして騎士たちが異国のブリテンで戦う理由は希薄だ。騎士たちをイラクにおける多国籍軍に見立てたくもなるが、それはさすがに無理か。

サクソンを残忍な蛮族の敵に仕立て上げたとしても、精神の高貴さを知るローマ人の罪は、もっと重いのではないか。一部の貴族や司祭には当然罰が当たるし、なにしろローマは尻尾を巻いて逃げてしまうのではあるけれど、それにしてもカタルシスは得にくい。

ただ、そこまで踏み込んでみると、イラクにおける戦争の大義を考えるいい材料にはなるかも。アーサーはローマの司令官ではあるが、ブリテン人との混血なわけだし、映画の方がまだしも理屈がある。

そういえば円卓のシーンも暗示的。立派な円卓は、席に着くべき人も騎士たち以外にはなく、そしてローマの提督?は、そこでもアーサーに人払いを要求する。

遅めの夕食(昼は早めなのにな)をとり、帰宅。


2004.8.5(木) 鳩の雛
 

鳩の雛の声がすると家人と次女が口を揃えるので、また換気扇の跡をのぞきこむが、何も見えない。高所恐怖症だから、窓に立ってこれ以上は身を乗り出せないのだ。だから少しだけ死角になってしまうのだが、本当にここにいるのだろうか。

だからって手を突っ込む気にはなれない。手探りというのは、その場になってみるとけっこう怖い。足もとが不安だからよけいだ。鉛筆を手に恐る恐る探ってみる(なんて気が小さいんだ)が、物音一つしない……。

次女が雛の存在を力説するので、彼女のXactiを左手に巻き付けて写真を撮ったら、ちゃんといるではないか! それも2羽も! それにもうでかい!?

親鳩が餌を運んでくると騒がしいくらい(らしい)なのに、鉛筆が突っつき回したり、デジカメがのぞき込んできてもじっと我慢してたのかー。うー、健気だ。そういうことでしたらごゆっくりどうぞ。鳩嫌いの長女もいないことではありますし。ま、滑り落ちても知りませんがねぇ。


■2004.8.1(日) 母の誕生パーティ
 

掃除、雑用。昼食のあと深川図書館へ。本を返却しに行ったのにまた借りてしまう。

パソコンの設置は、ソフトのインストールや設定作業もだが、ウチの場合、まず場所を確保するのが大変。結局は片付けと掃除ってことになるんだけど。はぁ。

母、妹夫婦と甥が来る。今日は一応母の誕生パーティという設定なんだそうな。だったら早く言っておいてくれないと。母が来て早々、私は母に説教してしまったではないか。喧嘩にならなくてよかった。とはいっても自説を曲げる気はないのだけど。母に返済+α。


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